FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

治療について語ってみる2






普段は寡黙だけど語りだしたら止まらない男

カバンに詰めて連れて帰りたい船上鍼灸師NO.1(Mits調べ)(調べ方がわからないけど)





こんにちは。

理論的に考えて感覚的に治療をするタイプのMitsです






今日は前回の続き

治療における僕の視点を書いていこうと思います

何をみているのか
何を感じているのか
どんなことを考えているのか


みなそれぞれ違うと思いますが、
一つの例として読んでもらえたらと思ってます



治療家でない方には読みづらい内容かもしれませんが、
どんなことを考えて治療してるのか知るいい機会かと。







僕が治療をする際に毎回チェックをしているのは、


脈、舌、腹、呼吸、姿勢


東洋医学には、脈診、舌診、腹診というものがあります

詳しくは割愛しますが、

脈、舌、腹はとても多くの体の情報を現しています





達人の領域に到達すれば脈を診るだけで患者さんの健康状態、既往歴、病気の予後、妊娠の有無、赤ちゃんの性別までわかるそうです





ぼくはまだ患者さんの話を聞いた上でいろいろと組み合わせてチェックしないと患者さんの状態がわからないですが、
体全体をみることでたくさんのことがわかります





この体をチェックするというのは、僕の場合、東洋医学の診断方法と西洋医学の診断方法を組み合わせています


僕たち治療家がまず一番はじめに診なくていけないことは、
患者さんを治療するべきかどうかということ

病院にすぐ送らなければならない患者さんへは治療をするべきではありませんし、
症状を悪化させ、手遅れになり、最悪死を招く結果になってしまうことがあることも頭の片隅に常に置いておかなければなりません




自分が助けられるならば助ける
助けられないならば助けられる人の元へ送ることが大切です




プライドが邪魔をするかもしれません
無知故に気付けないかもしれません
忙しさが頭を鈍くするかもしれません



治療家とは常に謙虚で平常心でいることが大切ですね






診断の結果から導き出した考え方を僕の場合は東洋医学的にも西洋医学的にも説明出来るよう心掛けています





実際にあった例を挙げて僕が考えていること、ぼくの診断方法をみてみましょう




女性 86歳
主訴:左臀部から下肢の痺れ、大腿部の違和感 既往歴:高血圧
薬は高血圧の薬を2種類使用
痺れや違和感は朝に起こることが多く、日中は痺れがあったりなかったり日によってまちまち、起きてから日中へと時間が推移するごとに症状がなくなっていく
天気によって症状が変わることはない。
疲労した翌日に症状が出やすい
食生活はファーストフードを食べることはほとんどなく家で作って食べることがほとんど
姿勢は少し猫背気味ではあるがまっすぐで足取りも軽く、パッと見80過ぎのおばあちゃんに見えないほど元気である
肌の張りは60代といわれてもなっとくできるほど艶やか
首の張り(斜角筋と僧帽筋)が強くみられ、本人にも首・肩こりの自覚あり
今まで腰痛になったこともなく大きな病気にかかったこともない
20年ほど前に高血圧と診断され、血圧を下げる薬を飲んでいる
MRIの結果では左脚の血流が悪く血管が狭まっているとのこと
ハムストリングに少し筋の張り、腰部の筋に筋緊張がみられる
SLR(ROMは90度)での痺れ症状はみられず、初診時には痺れはなく違和感の症状も多少感じるのみであった

とても元気なおばあちゃんでした

彼女は船で僕のセミナーに来て鍼を受けてみようと思い治療に来てくれました

上にあげた情報だけだと考えられる原因はありすぎて全部書き出すのに時間がかかるので、
ここから僕がチェックして得られた情報を元に原因を絞り込みながら治療法決定までの道のり・その時考えていたことを書いていきます



上の情報だけで何が原因なのか、じぶんだったら何をチェックするか考えてみるのもいいかと思います


答えとあとで照らし合わせてみるといい勉強になるかもしれません












問診をおえてまずチェックしたのは脈

脈診の判断でいうと細緊沈
彼女の脈は緊張していて沈み、脈の幅は一見普通のようだけどじっくり診てみると浅いところで脈が細く感じられたので、
細緊沈と判断しました

あと、言葉で説明するのが難しいのですが、脈からホルモンバランスの異常が感じられました



ちなみに僕の脈診法は六部定位脈診法を元に診ているのですが、
誰にも習ったことなく本からの知識と自分の経験のみで診ているので独学です

一度しっかり習いたいと思っているのですが、まだ脈診についての師匠はみつけていないです




細緊沈の脈から僕が考えたのは、80過ぎの年齢のことも考慮してベースに気虚、細脈から血虚の気血両虚
沈脈と既往歴からこの症状が長く続いていることが判断でき、
緊脈から自律神経系の緊張が考えられました



次に舌診
ぼくはあまり舌診に重点を置いていないので他の診断のダブルチェックの為に診ていますが、舌をみるだけでもいろいろなことがわかります
体内の熱と水分バランス、臓腑のどこに問題があるのか、気血の実虚、痰湿の状態などなど



そして腹診
腹診は脈とおなじくらい僕が一番大切にしているところなので、そのうちまとめてみようと思いますので今日は簡単に彼女のお腹から何を感じたのかだけ書いておきますね

まず、腹部の張りが弱く、上腹部で拍動が感じられたことから脾気虚が考えられ、腹部瘀血の確認部位に硬結・拍動・自覚痛があったことから体内に瘀血(不要な血)が溜まっていること、腎の反応ポイントが軟弱だったことから腎虚がベースにあると判断できました

お腹反応からその人の性格を探ったりもするのですが、今日は割愛




呼吸は浅くもなく深くもなく、精神的なストレスはあまりないような感じで、彼女の性格を表している通り穏やかな呼吸でした

呼吸についてはうまく説明できるほど読み取れないのでもっと経験を積んで感覚を養ってからまとめようと思ってますので、
今日は僕の感覚でこう感じたということで勘弁してやってください





姿勢は少し猫背気味で上背部が丸まって肩が前に倒れてしまってはいるものの80歳過ぎにみえないくらいぴんと背筋が伸びていました
歩く姿勢はふらつきもなく、良い人生を送ってきて心が穏やかで優しい人なのだなとわかる感じでした
これまた僕の感覚で感じたもので説明はまだうまくできないのでなぜかは割愛させていただきます




さてさて以上の診察からわかることを簡単にまとめてみると

・主訴は脚の痺れ違和感
・血液量の不足が血流不足を招いている
・症状が朝方や体が疲れている時に出やすいことからも血流が症状の有無を左右していることがわかる
・ベースには気血の不足がある
・自律神経とホルモンバランス異常がある
・ストレスによる症状というよりは内臓の血流が関係している
・首肩の張りが姿勢を猫背気味にしていて、また肩の張りからは骨盤内の血液循環の悪化が考えられる
・今まで大きな病気に罹ったことがなく、基本的には健康なので症状を改善することは難しくなさそうだということ
・高血圧は血液不足が招いていると考えられる
・ホルモンバランスの異常と自律神経の緊張は、気血不足による内臓の血流悪化による影響である
・左脚にのみ症状があることからも肝経・肝の異常からくる血流異常ではなく、脾経・脾の異常からくる血流異常であると考えらる
・緊急症状はなく、鍼治療が適応だということ



東洋医学・西洋医学に精通してない人にはなんのこっちゃわからない感じだと思いますので、
簡単に説明してみます




まずは一般の方向けに

彼女の訴えは脚の痺れと違和感です。原因は脚の血液の流れが悪くなったことからくるもの。正座をしたあとに痺れるのと同じ感覚をイメージしてもらうとわかりやすいかと思います。
疲れた時と朝方に症状が出やすいのは、疲れている時と朝方は筋肉が硬くなりやすく、血の巡りが悪くなるため
脚の血流が悪くなっている理由は、年を取るとだんだん力がなくなって胃腸の働きが悪くなって血液を若いときのように作れなくなった事によるものと血の巡りが悪くなって筋肉が硬くなってしまうため。
高血圧は、体の血が足りなくなって全身に行き届かす為に心臓がもっと強く働かなくてはいけなくなった為に起こっている。
この症状を治すには内臓の状態を整え、血を作りやすくして、血流を良くし、筋肉を柔らかくするようにしてあげることが必要です。



次は医師、西洋医学に精通している医療従事者向け

彼女の訴えは脚の痺れと違和感です。座骨神経痛と判断出来ると思われます。原因は左脚の血管の狭小化と血液不足によるもの。根本的な原因として、骨盤内血液循環の悪化、内臓の血流不足による内臓機能の低下からくるホルモンバランス異常と自律神経の緊張による血管・筋肉の硬化が考えられます

疲れた時と朝方に症状が出やすいのは、疲労による内臓機能の低下のため起こる血液循環の悪化、朝方では長時間体を動かさなかったことによる筋緊張と体温の低下による血液循環の低下が考えられます。
痺れの原因としては、筋緊張による臀部腰部での神経絞扼も考えられますが、MRIによる左脚の血管の狭小化が示しているように大腿部の血流不足への体の反応と考える方が妥当かと思われます。
高血圧の理由は、血液量の低下により体全体に血をめぐらせるために心拍出量が上がったことによるものだと考えられます
また、
治療方針としては、内臓機能の回復、ホルモンバランスの正常化、自律神経異常の鎮静化をメインに、血液の増加と血管の柔軟性を取り戻すことを長期的な回復の目標とし、筋緊張の緩和を主訴へのアプローチとして行います

根本的な原因へのアプローチとして血液を作るために鉄分を多く含む食事、内臓の機能を高める為の食生活の改善も同時に行っていきます

短期の結果だけではなく長期的な結果を出すためにも定期的な治療を行っていくことが大切であると思われます


ちなみにこの患者さんの娘さんがメディカルドクターだったのでこの説明をしたのですが、とても納得してくれましたのでこれで問題ないかと思います

ちなみに鍼灸師は判断は出来ても診断は出来ませんのであしからず





最後に東洋医学を学んでいる方、鍼灸師や漢方医向けに


この患者さんの主訴は脚の痺れと違和感。年齢や脈診舌診腹診から診て腎虚・脾気虚がベースにあり血虚を招き、脾腎両虚となり血流の低下と筋肉の硬化を招いたことにより症状が現れている。
疲労時や朝方に症状が出やすいのは、疲労は脾両虚を助長させ症状の悪化を招き、朝方は血と関わりが深い陰気が低下し始める時間帯ということと体を長時間体を動かさなかったこと睡眠時における体温の低下による血流低下での筋肉の硬化が理由として考えられる
高血圧は、腎虚によって心気の機能亢進(相克作用における)と脾両虚における血の不足から起こる心血不足によってもたらせられる心の気血のバランス異常によって起こっていると考えられる
(正直、高血圧についてのこの東洋医学的な考察には自信がないです。自分でもこじつけ感が否めないです)



中医学で考えると…ここはまだ勉強不足なので割愛

治療方針としては、腎の機能を亢進させる事でホルモンバランスを整え、脾両虚へアプローチすることで気血を作り、内臓機能を改善し、体の血液循環を正常に戻すことによって筋緊張の緩和と血流不足を改善させる

また、食生活を改善させ気血を作りやすくことで根本にある腎虚と脾両虚を改善させる


年齢的なことも考え、初期の治療で気血を整えた後は、定期的な鍼灸治療で予防に重点をおいて治療を継続していく




といったところでしょうか




診断と患者さんへの説明にかけた時間は10分ほどだったと思います
実際には感覚的にやっているのでここまで深くその時々に考えているわけではないですが、僕の診断法と考え方を説明するとこんな感じになります


ちなみに、書いていること以上にもっといろいろなこと感じてますよ♪


この患者さんへの治療はバッチリ決まり、
治療後から症状がすべて無くなり、翌朝も違和感も痺れも無くとても喜んでもらえました!

5日間継続して治療しましたが、
再発することもなく日に日に良くなって行きました











証明されていないこともありますが、鍼灸が内臓機能へもたらす影響については実証されているものも多く、全てではないですが西洋医学的にも説明出来ます


また、西洋医学的に説明することで医師の理解を深め、ホリスティックな治療の重要性を説いて行けると思います


近年では医師は患者の体に触れず、電子カルテを見て判断をすることが多くなってきていますが、実際に見て触れて感じることの重要性を僕たち鍼灸師がもっと説いていかなくてはならないと感じています


前回の記事に書いたように僕の目標は東洋医学と西洋医学の統合です

どちらか片方だけでは救えない患者さんがたくさんいますが、
両医学を掛け合わせることでより多くの患者さんが救えるようになると思います


治療で気を使ったり、呼吸を調整したりと、まったく西洋医学的に説明できない治療法も使ってはいますが、
根拠のない治療は僕はしていません



たとえ言葉で説明できなくても頭と体で理解しないと効果のある治療は出来ないと思っています


逆に言えば100%イメージしきることが出来れば、体に触れることなく治療が出来ると言ってもいいかもしれません

実際、骨盤矯正くらいなら体に触れなくても出来ます

またまた〜、と疑う人がほとんどだと思いますが、
実例がありますので、興味がある人は今度会うときにでも言ってください
いつでもやってあげますよー




治療技術や治療法は勉強すれば誰にでも同じように出来るようになります

重要なのはしっかりとした診察と原因の特定が出来るかということ

正しい治療法が出来てもアプローチするところが間違っていたら効果が出せません



なので、新米治療家はたくさん経験をつんで、診断力を身につけるのが良き治療家になることの第一歩だと思います

Greatな治療家とそうではない治療家の差は診断力に現れると思います


そして、患者にとって良き治療家とは治療技術だけではないということも頭に入れておいて欲しいですね




患者に寄り添った、患者の立場で考えられる治療家が一人でも多く増えて欲しいものですね



次回は僕が使っている治療法について書いていこうと思ってます
今回よりぶっ飛んだ内容が出てくると思いますので楽しみにしていてください

好きな人は大好きなはずです笑



患者に寄り添った治療をする治療家:Mits

関連記事
スポンサーサイト
治療について語ってみる3 | Home | 治療について語ってみる

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。