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ぼくが船で働く理由




年が明け、船で働き始めて2年ちょっと経ちました。
たぶんあと3年くらいは船上鍼灸師として働いているでしょう。


こんにちは。船での3度目の誕生日を迎え、生まれてから四半世紀が過ぎたMitsです。





今日は船で働く理由について


船に乗る鍼灸師は1度だけの契約でもう船に戻らない人が多いです。

そんな中でなぜ自分は船に乗り続けているのか、
また、なぜ船に乗ろうと思ったのかを今日の良き日に書き残しておこうと思います。






今まで船の生活については良いことを中心にブログで書いてきました。
もちろんそれは全て事実で嘘はないです。

しかし、鍼灸師として英語を使って日本人が周りに居ない環境で働くということは、日本で働くのとは違った苦労があります。

言葉が違えば文化や考え方も違います
日本で当たり前だと思っていたマナーが船では当たり前ではなくストレスになることも多々あります。日本のように周りに気遣いが出来る人は多くないです。
日本食は船では基本出ません。出てきても日本で食べるご飯とは段違いです(美味しくないという意味で)。
お酒の楽しみ方も友達との付き合い方も違います。
真面目過ぎる人、神経質な人にはとてもつらい環境かもしれません。



そんなマイナス面は上げればきりがないくらいにあげられます。


ですが、それを踏まえた上でも僕には船に戻りたいと思う理由があります。

船にはどんな魅力があるのか


一つ一つ紹介して行きたいと思います。



1. 働きながら旅が出来る

僕が豪華客船で働くことを選んだ大きな理由の1つがこれです。今世界中にはたくさんの豪華客船が航海しています。船旅はバケーションプランの一つとして近年ますます人気が出てきています。北極以外のすべての場所へ行く航路があります。僕が契約をしている会社は160隻以上の船にスパを入れており、鍼灸師は契約ごとにどのクルーズラインのどの航路のどの船に乗りたいかを選ぶことが出来ます(2nd contractから)
船はずっと海の上で航海しているわけではなく、1週間の半分以上は港に停泊し、街の観光やさまざまな遊びを経験することが出来ます。つまり、毎週のようにいろいろな国や街に自分で移動せずに行くことが出来るのです。

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2. 英語が上達する


船に乗れば誰でも必ず英語力が上達するわけではありません。ですが、上達させなければ仕事になりません。なのでみな努力し、結果英語力が上達します。そのスピードは日本で英会話スクールに通うより、海外に語学留学するより遥かに早いでしょう。船での公用語は英語です。すべてのクルーメンバーが英語を話すことを義務付けられてます。スパで働く鍼灸師はゲストと話す機会が多いのでその分英語を話す機会も多いです。
仕事以外でも友達と港で遊んだり、ショッピングしたり、バーに行ったり、いろいろな場面で英語を使うことになりいろいろな言葉を知ることが出来るので普通に生活しているだけで徐々に英語力は伸びます。それに加え自分でも努力して勉強すれば1コントラクト(7ヶ月)での伸びは目を見張るものとなるでしょう。
ぼくは現在3コントラクト目ですが、2ndコントラクトの時にはネイティヴスピーカーと変わりないくらいの英語力を身につけることが出来ていました。見た目が日本時ぽくないので、よく違う国の出身だと間違えられます笑
ちなみに、どうやって英語を勉強したかは以前記事にまとめたので興味がある人はこちら「英語が話せるようになるためには」へどうぞ。



3. 世界中に友達が出来る

船にはさまざまな国から働きに来ているクルーが乗っています。クルーズラインによって比率は変わって来ますが、最低でも30国籍以上の人々が共に生活しています。スパだけでも5〜10カ国以上の違った国籍のメンバーがいます。今僕が働いているスパは12国籍のメンバーがいます。そんな彼らと仲良くなり、船を降りた後も連絡を取り合い彼らの国へ行ったり、逆に彼らが日本に来るなんてこともあるかもしれません。
日本で、陸で生活しているよりたくさんの出会いがある船での生活はその分たくさん友達を作る機会に恵まれます。その内の誰かととても仲良くなり一生の友達が出来るかもしれませんよ。クルーメンバー同士で結婚することも少なくないですよ!


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3. 仕事と遊びの境目がはっきりと分かれている

船では契約期間中フルデイオフはほとんどと言っていいほどありません。ですが、ハーフデイオフが1週間のうち3、4日あります。それに仕事が終われば夜はクルーバーでお酒を飲んだり、ディスコナイトで踊り明かしたり、友達と映画を見たり。昼にオフがあれば外に出てビーチでまったり、街へショッピングに、観光に行ったり、ツアーにエスコートスタッフとして無料で行くことも出来ます。仕事中はビジネスに集中し、遊ぶ時は思いっきり遊ぶ。それが船の生活です。そして契約が終わったあとは数週間から数カ月のバケーションを取ることが出来るのでその期間を利用して長期旅行に行くことが出来ます。


ビーチ
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街へでてプールサイドでまったり
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夜のクルーバーにて
With Spa girls



キャビンパーティー
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カラオケナイト
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バケーションで行ったヨーロッパバックパック旅より、ドイツで知り合った友人と
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アメリカ横断旅より、セドナのベルロックの上で
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4. さまざまな症状を診ることが出来る


船にはいろいろなゲストが乗ってきます。それと同じようにいろいろな症状を持ったゲストが鍼治療を受けに来ます。一番多いのは腰痛肩痛膝痛などの痛み疾患。船特有の症状だと船酔い。その他にも内科疾患、不妊治療、ストレス疾患から、片麻痺、アルツハイマー病、パーキンソン病などなどたくさんの症状を診る機会に恵まれます。僕自身は船に来てから治療の幅が広がりました。治療に関しては助けてくれる鍼灸師は船にはいないのですべて自分で判断して治療しないといけないですが、基礎が出来ている鍼灸師であれば船は良い修行の場であり自分の力を試す場にもなります。

5. いつでも気分をリフレッシュ出来る

僕の治療室には大きな窓があり、広大な海をいつでも眺めることが出来ます。トップデッキに上がればいつでも新鮮な空気を吸ってリフレッシュすることが出来ます。仕事がうまくいかなくても、人間関係に悩まされてストレスを抱えていても自然に触れれば心を安らげることが出来ます。

治療部屋より見える景色
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船から見る夕日はとても綺麗
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特にアラスカの穏やかな海に移る朝日は美しく目に焼き付いてます
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6. 努力次第で結果が大きく変わる

船での給料体系はコミッション制です。売り上げが上がれば上がるほど給料が多くなります。鍼灸はスパの中で何もしなくとも予約が入ってくるほどメジャーな治療ではありません。予約をゲットするためにセミナーを行ったり、プロモーションをしたりしなくてはいけません。うまくセルフプロモーションが出来ればその分集客につながります。この点はどこで働こうが同じだと思いますが、毎クルーズ乗客が入れ替わる船では自分のトーク力がとても重要になります。これは必ずしも英語が話せることが大事というわけではなく、話す力・人を惹きつける力が大切になってきます。つまり船は、治療技術だけでなく人間性がものをいう環境だということです。なので鍼灸師としてだけではなく人として成長出来る環境でもあります。



7. 他では経験できないたくさんの体験を得ることが出来る


船での生活は、陸での生活と大きく違います。これは言葉だけでは説明しきれないものがあります。船に乗り体験してみて初めてわかるものがあります。船での数ヶ月は陸での数年に匹敵するくらい濃い時間が流れています。そこの中で出来た友達とは家族のように深く仲良くなり、一生忘れられない思い出がたくさん出来ます。
船でのパーティー、ポートでのアクティビティー、さまざまな出会いと別れ、もちろん不満やストレスもあるけれど、全部含めて良き思い出になります。
どんなに船での生活が嫌いだと不満を言っているスパの子でも船を降りて数週間もすれば船での生活が恋しくなるといいます。戻るかどうかはその人次第ですが。
一度きりの人生、鍼灸師の資格を持っているならば、出来るうちにチャレンジしてみて損はないですよ!

スカイダイビング
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ドッグスレッディング
Dog Sledding

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フィヨルド
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シュノーケリング
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8. 美しい大自然が身近にある

船から見る夕日・朝日は言葉では言い現せないほど美しく、目を奪われます。何気ない1日でも外を見れば大海原が広がり、イルカやトビウオ、海鳥などを見ることが出来、運が良ければクジラと遭遇することもあります。航路によって見える景色は大きく変わって来ます。アラスカや北欧に行けば山の間をゆったりクルージングするので海だけではなく山を見ることが出来ます。流氷やフィヨルドを見たり、夜にはオーロラを船の上から見れることもあります。パナマ運河クルーズでは運河を遡り、川辺の自然を楽しむことも出来ます。カリブ海や南太平洋クルーズでは多くの島へ行き、透き通った海や綺麗なビーチに行くことができます。たとえ港に降りなくとも船の上からゆったりと海を眺めるだけでも心が安らぎ、とてもリラックス出来ます。そして何と言っても船の上から見る景色は地球の広さを改めて思い出させてくれます。都市で暮らしていると忘れてしまいなかなか感じることが出来ない多くのものを船での生活では毎日のように感じることが出来ます。

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sky san juan

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9. 生活が楽で、自分の時間を多く作れる

これは鍼灸師の場合で他のセラピストや多くのクルーの船での生活とは違うということを先に断っておきますが、船での生活は陸に比べると正直楽です。仕事は大変な時もありますが。。。
部屋は個室でプライベートな時間を作ることが出来ます(多くのクルーは2、3人で部屋をシェア)
ハウスキーパーが毎日部屋の掃除をしてくれます。ご飯は食堂やゲストエリアのビッフェレストランで食べることが出来るので自分で作ることはありません。洗濯物はランドリーバックに入れて出せば洗ってアイロンをかけてもらった状態で返ってきます。基本的に家事をする必要がないのでその分の時間を自分のやりたいことに使えます。スパにはジムがあるので毎日ジムでワークアウトすることも出来ますし、船内のショーを見に行ったり、クルーバーで友達とお酒を飲んだり、誰かの部屋に集まってパーティーをしたり映画を見たりといろいろな楽しみがあります。逆に一人で部屋にこもって本を読んだり、勉強したり、映画を見たりと仕事以外の時間を自分だけの時間に充てることも出来ます。通勤時間がないのでその分ギリギリまで朝は寝ていることも出来るし、仕事が終わればすぐ部屋に戻れます。仕事の忙しさによって多少が変わりますが、鍼灸師の場合は労働時間は週52時間です。


ヒーティングベッドでまったり
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スパメンバーでスピニング
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夜のプールで泳いだり、ジャグジーでゆったりしたり
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椅子に座って外の景色を眺めたり
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船での生活は大変なことがたくさんあるけれど、それを上回るほどの魅力がたくさんあります。人生に刺激があって楽しく過ごしたいと思っている人には自信を持っておすすめできます!








最後に、

なぜ僕が船に乗ろうと思ったのか。
そこに至るまでの事情も含め書いておこうと思います。




船に乗る1年前、ぼくはカリフォルニアでの半年間の語学留学を終え、日本に帰って来ました。カリフォルニアに留学した理由は、自分が英語環境でやっていけるのか確かめることと、アメリカで本当にトレーナーとしてやっていきたいのか、将来本当にやりたいことは何なのかを確かめる為でした。
半年間毎日のように自問自答を繰り返し、鍼灸師以外の職につくことも考え、本当にゼロから自分の人生について考え直しました。
当時は鍼灸学校を卒業したてで、鍼灸師の資格を取ったものの、鍼灸師の登録もせずに国家試験の合格発表当日に日本を飛び立ったのを今でも覚えています。
カリフォルニアでの半年間の生活は、刺激に富んでいたというよりもゆったりとした生活を送っていました。お金がなかったというのもあり、ほとんど毎日語学学校と居候させてもらってた親戚の家との往復のみで、友達と遊びに行くことはほとんどありませんでした。L.Aに母校の卒業生であり、先輩であり、師匠であるTake Komatsu氏が住んで居たので彼の元で鍼やスポーツ医療の勉強をしたり、日本の専門学校の海外研修の手伝いをさせて頂いたりもしました。
また、自分でコミュニティカレッジ(日本でいう短大)のアスレティックトレーニングルームに連絡を取り、トレーナーとしてインターンさせてもらうことも出来ました。いろいろな繋がりが繋がりを生み、いくつかの鍼灸院やPTのクリニック、大学のアスレティックトレーニングルームにも見学に行くことが出来ました。幸い時間がたくさんあったので毎日数時間の英語の勉強以外にいろいろな情報を集め、一人で将来についてよく考えることが出来ました。
そんな半年間を経て、自分はやはりアスレティックトレーナーとして、鍼灸師としてアメリカでやっていきたいという思いが強くなり、将来はアメリカの大学へ進学する道へ進む決断をしました。
しかし、お金が底をつき、奨学金を借りていて借金がある身。語学留学からそのまま大学へ行く道は僕にはありませんでした。そこで日本に帰り、お金を貯め、5年後にまたアメリカに戻ってくると決め、日本で就職しました。
初めに働いたのは在宅訪問マッサージの会社でした。小さな会社で軌道に乗り出したところで事業拡大のため新たな鍼灸師を募集しているところでした。尊敬できる上司や先輩がいて、仕事のやりがいもあり、治療以外にもいろいろなことをやらせてもらい、そこでたくさんのことを学びました。同時に学生時代に所属していた社会人アメリカンフットボールチームに戻り、トレーナーとしての活動もスタートしました。順調なスタートで仕事も生活も充実し、やりがいを感じ、お金も少しずつ貯まって行っていました。何事もなければ5年後にアメリカへ行くというプランは遂行出来、もしかしたら早めることも出来るかもしれない状況でした。
しかし、人生には何が起こるかわかりません。半年も経たずにぼくは会社を辞める決断をしました。結構ごたごたしたことが起こってたのですが、まだ存続している会社のことですし、内部事情になるので詳細は言いません。ただ、ひとつ、尊敬し信頼する人が会社を離れるということが大きな理由の1つでした。
会社を辞める決断をしたはいいが、次どうするか、アメリカの大学へ行くという道をどうしようかまたここで考えました。
その時に会社の先輩の同期の鍼灸師が以前船で働いていたという話を聞き、船で働くという選択肢が生まれました。
当時のぼくは、正直、日本での生活に飽きだしていました。というよりもう日本で働きたくないという思いが強くなっていたのかもしれません。
そこで海外で働くという選択肢が輝きだしました。
船に乗ればもちろん英語環境で生活をすることになる。つまり、将来アメリカに住みたい僕にとっては英語力を伸ばすのに最適な環境になります。
また、給料も努力次第では日本で働く倍以上のお金が入って来るとのこと。つまりアメリカの大学に進学する為にお金を貯めることも出来る。もしかしたら5年もかからずに行けるかもしれない。そして、船に乗って旅をしながら働くことが出来る。
これだけの条件が揃っていれば、一度スポーツ現場から離れるというデメリットにも目をつむることが出来ました。
会社を辞めた後、半年後に船に乗るという目標を定め、ネット経由で船の就職説明会へ行きました。エージェントに正直うさんくささはあったものの船にさえ乗れば関係ないと考え、船に乗る準備を始めました。
幸い、船に乗るまでの半年間は、鍼灸学校の先輩であり、良き相談相手になってくれていた方の会社でお世話になり、トレーナー活動もアメフトチーム以外にラグビー、ハンドボール、バスケといろいろな社会人チームでやらさせてもらいました。とても忙しく、休みなく働いていたので身体的にはきつかったですが、充実した日々を送ることが出来ていました。それこそそのままずっと日本で働いてもいいかなと思えるくらいの日々でした。

そんな日々を捨ててでもぼくは船を夢を選びました。ぼくにとって船で働くことはゴールではありませんでした。その先の夢へと向かう一つの道です。船で働いていて多少気持ちや考え方に変化はありましたが、今でもぼくはアメリカへの道を歩み続けています。









ぼくはこのブログを通して多くの日本人鍼灸師が世界へ羽ばたいて欲しいと思っています。それがこのブログを立ち上げた大きな理由です。世界で働くMITSという鍼灸師の1人の人間の生き様をさらし、誰かのモチベーションの糧になればと思い記事を書いています。



今後船で働きたいと考えている人にぼくから伝えたいのは、「船で働くことをゴールにしないでください」ということ。
何か将来やりたいことを成し遂げるためのプロセスとして船で働く選択をしてください。そうすれば船での経験は必ず将来役に立ちます。
もし、将来やりたいことがまだわからなければ、じっくり考え、自分自身の心に問いかけ、どう生きたいのか、自分にとって大切なものはなんなのかを考えてください。
自分という太い芯を持った人が世界で通用します。ただの経験として船を選ぶのではなく、世界で活躍するという想いを胸に抱いて日本を飛び出してくる鍼灸師が1人でも多く出てくることを願っています。



僕が船で働く理由を一言でまとめると


「世界で活躍する為」





いろいろな想いを胸に今日もぼくは船に乗っています。

Mits
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